こんにちは。コレどこサーチ、運営者の「T」です。

昭和の時代に子供だった私たちにとって、ハイクラウンチョコレートは単なるお菓子以上の存在でしたね。1964年の発売以来、その洗練されたタバコ型のパッケージや美しいフラワーフェアリーのカードは、大人への憧れそのものでした。ポケットに忍ばせ、少し背伸びをして食べるあの一瞬の幸福感は、今でも鮮明に思い出せるのではないでしょうか。
「久しぶりにあの濃厚な味を楽しみたい」「フラワーフェアリーカードをもう一度集めたい」と思い、販売店を探して東京駅へ向かったり、Amazonや楽天などの通販サイトで検索したりしている方も多いかと思います。しかし、現在のハイクラウンを取り巻く状況は少し複雑です。ネット上の情報の中には「売ってない」という噂や、現代の味覚と比較して「まずい」といった意外な口コミも見かけます。
この記事では、そんなハイクラウンの輝かしい歴史や復刻版における種類の違い、そして誰もが気になる2025年現在の値段や入手状況、生産休止の真偽までを徹底的にリサーチしました。かつてのファンの方も、レトロな魅力に惹かれた新しいファンの方も、ぜひ最後までお付き合いください。
- 1964年の発売当時から続くブランドの歴史とパッケージに込められた意味
- 復刻版で楽しめる全8種類のフレーバー詳細と味に関する口コミ評価
- 熱狂的なブームを巻き起こしたフラワーフェアリーカードの現在の価値
- 2025年時点での生産状況と購入可能な場所に関する最新情報
懐かしいハイクラウンチョコレートの歴史と魅力
発売から半世紀以上が経ってもなお、多くのファンの心に残り続けているハイクラウン。単なるロングセラー商品という枠を超え、一つの文化を作り上げたこのチョコレートの背景には、当時の日本の熱気と森永製菓の並々ならぬこだわりがありました。ここでは、その誕生の背景から、現代に蘇った「TAICHIRO MORINAGA」ブランドとしての新しい姿まで、その色褪せない魅力を深掘りしていきます。
1964年発売の歴史とタバコ型デザイン

1964年(昭和39年)といえば、東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開通した、日本中が近代化への希望と熱気に包まれていたエポックメイキングな年です。そんな時代に登場したのがハイクラウンチョコレートでした。
当時のチョコレート市場は、子供向けの安価な駄菓子が主流でしたが、ハイクラウンは「大人向けの本格的なチョコレート」という新しいコンセプトを掲げて市場に投入されました。当時の価格は70円。他のお菓子が20円〜50円程度だった時代において、この価格設定は決して安くはありませんでしたが、高嶺の花というほどでもない、少し背伸びをすれば手が届く「日常の中の小さな贅沢(Little Luxury)」として受け入れられました。
なぜ「タバコ型」だったのか?

私が特に印象に残っているのは、やはりあのパッケージデザインです。白を基調に金色の王冠と獅子のエンブレムが輝くその姿は、意図的に「高級外国タバコ」の箱(サック箱)を模倣して作られていました。これには当時の社会背景が強く影響しています。
1960年代当時、タバコは「大人の嗜み」や「成熟した男性・自立した女性」の象徴的なアイテムでした。未成年の子供たちにとって、タバコサイズのハイクラウンを胸ポケットや鞄に忍ばせ、サッと取り出して食べる仕草は、大人社会への帰属願望を満たすファッションステートメントとして機能したのです。単にチョコレートを売るのではなく、「大人への憧れ」という体験を売っていたと言えるでしょう。
知っていましたか?
この革新的な商品は爆発的なヒットとなり、発売初年度だけで当時の売上記録を大きく塗り替える成果を上げました。この成功は、後の日本の菓子市場における「プレミアム商品」というジャンルを確立する先駆けとなったのです。
(出典:森永製菓株式会社『森永製菓の歴史・沿革』)
全8種類の味と特徴的な原材料

2014年の発売50周年を機に、森永製菓の創業者・森永太一郎の名を冠したコンセプトブランド「TAICHIRO MORINAGA」の主力商品としてリブランディングされた現在のハイクラウン。単なる復刻にとどまらず、当時の味を忠実に再現した「クラシック」ラインと、現代の技術で新たな美味しさを追求した「モダン(革新)」ラインの合計8種類で展開されています。
それぞれのフレーバーには明確な個性があり、原材料や製法も異なります。以下の表にそれぞれの特徴を詳しくまとめましたので、選ぶ際の参考にしてみてください。
| 種類 | カテゴリ | 特徴・原材料のポイント |
|---|---|---|
| クラシックミルク | 伝統 | 1964年当時のレシピを忠実に再現。現代のチョコよりも甘みが強く、どっしりとしたミルクのコクとカカオの香りが特徴。ノスタルジーを感じさせる味わい。 |
| クラシックナッツ | 伝統 | ヘーゼルナッツやアーモンドのペーストを練り込んだ、まるでプラリネのような濃厚な味わい。ナッツの香ばしさがミルクチョコと複雑に絡み合います。 |
| クラシッククランチ | 伝統 | マカダミアナッツクランチを贅沢に使用。カリッとした食感とナッツの旨味を、濃厚なミルクチョコレートが包み込む満足感のある一本。 |
| とろけるミルク | 革新 | 創業以来の技術を結集し、極限の「口どけ」を実現。体温で瞬時に液体へと変化するような、現代的な滑らかさが特徴です。 |
| ダークミルク | 革新 | 昨今のハイカカオトレンドを取り入れ、カカオのビター感とミルクのまろやかさを両立させた「大人のためのミルクチョコ」。甘すぎず苦すぎない絶妙なバランス。 |
| キャラメリゼ | 革新 | 森永の伝統であるキャラメル技術を応用。薄焼きクレープ(フィヤンティーヌ)入りで、サクサクとした食感と焦がしキャラメルのほろ苦い風味が楽しめます。 |
| 薫る宇治抹茶 | 革新 | 厳選された宇治抹茶を使用。口の中で転がすことで、抹茶のほろ苦い香りとカカオのビター感が広がる「和のショコラ」。インバウンド人気も高い一品。 |
| ピスタチオ | 革新 | 「ナッツの女王」ピスタチオを贅沢に使用。鮮やかな緑色と濃厚でクリーミーなナッツの風味が特徴。特に女性からの支持が厚いフレーバー。 |
味がまずい?口コミとクラシックの評判

これからハイクラウンを購入しようと考えている方がネット検索をすると、「ハイクラウン まずい」という、少々ショッキングな関連キーワードを目にすることがあります。思い出の味が否定されているようで不安になるかもしれませんが、これについて詳しくリサーチしたところ、決して品質が悪いわけではありませんでした。
主な原因は、「昔の味」と「現代の味覚」のギャップにあります。
「甘すぎる」と感じる理由
特にネガティブな意見が見られるのは「クラシックミルク」です。この商品は1964年当時の配合を忠実に再現しているため、現代のチョコレートと比較して「甘さが非常に強い」という特徴があります。
現代の高級チョコレートは、カカオ分が高く、甘さ控えめで、口に入れた瞬間にスッと溶ける「口どけの良さ」が重視される傾向にあります。一方で、昭和30年代のチョコレートは、貴重なエネルギー源としての側面もあり、砂糖や全粉乳をたっぷりと使い、ガツンとくる甘さと、口の中に長く留まるしっかりとした噛みごたえ(テクスチャ)が「リッチさ」の証でした。
そのため、現代の繊細なチョコレートに慣れた舌でクラシックミルクを食べると、「甘すぎる」「粉っぽい」「口どけが悪い」と感じてしまうことがあるのです。しかし、これは「まずい」のではなく、「当時の贅沢な味を体験している」ということなのです。
「食べ比べ」こそが真の楽しみ方
TAICHIRO MORINAGAでは、あえて「クラシックミルク」と、現代風の技術で作られた「とろけるミルク」を食べ比べることを推奨しています。50年間の技術の進化と味覚の変化を、自分の舌で確認する。これこそが、ハイクラウンならではの知的な楽しみ方だと言えるでしょう。
妖精カードとフラワーフェアリーの人気

ハイクラウンを語る上で、チョコレートの味と同じくらい、あるいはそれ以上に欠かせないのが、1970年代後半から封入されていた「フラワーフェアリーカード(花の妖精カード)」の存在です。
シシリー・メアリー・バーカーの世界観
カードに描かれていたのは、イギリスの挿絵画家シシリー・メアリー・バーカー(Cicely Mary Barker, 1895-1973)による「Flower Fairies(花の妖精)」シリーズのイラストです。彼女の描く妖精は、植物学的に正確な花々の描写と、実在の子供たちをモデルにした愛らしい妖精の姿が融合しており、おまけの域を超えた高い芸術性を誇っていました。
当時は、このカードを目当てにハイクラウンを買ってもらう少女たちが続出しました。「アルファベットシリーズ(A〜Z)」をはじめ、「木(Trees)」「花(Flowers)」など複数のシリーズが存在し、総数は数十種類以上に及びました。専用のミニ額やアルバムが懸賞品として用意され、コレクション熱に拍車をかけました。
私自身も、「今日はどの妖精が出るかな?」とドキドキしながら箱を開けた記憶があります。お気に入りの「薔薇の妖精」や、自分のイニシャルのカードが出た時の喜びは、何物にも代えがたいものでした。このカード収集体験こそが、ハイクラウンを「ただのお菓子」から「宝物」へと昇華させた要因なのです。
復刻版と当時のパッケージの違い
現在(といっても直近まで販売されていたもの)の復刻版パッケージは、一見すると当時のままのように見えますが、実は現代のライフスタイルに合わせて細部がアップデートされています。
まず、サイズ感が少しスマートになり、より現代的なスタイリッシュさを纏っています。スーツのポケットや小さなバッグにも収まりやすい形状です。また、最大の違いは「開封体験」と「保存性」です。
かつてのハイクラウンは銀紙に包まれた板チョコタイプが主流でしたが、復刻版ではシェアしやすいスティック状の個包装や、しっかりとした箱入りに変更されています。
こだわりの「ミシン目」
復刻版のパッケージには、あえてミシン目が入れられています。これを開けるときの「ペリペリ」という感触は、当時のタバコのパッケージを開封する際の手触りを再現するための工夫です。音と感触で記憶を呼び覚ます、心憎い演出ですね。
現在のハイクラウンチョコレート販売店と入手方法
さて、ここからは皆様が最も気になっているであろう実利的な情報、「今、どこで買えるのか?」という点について解説します。結論から申し上げますと、2025年現在、ハイクラウンの入手は非常に困難な状況となっています。
売ってない?生産休止の最新情報

非常に残念なニュースをお伝えしなければなりませんが、TAICHIRO MORINAGAブランドにおけるハイクラウンチョコレートは、現在生産を休止している可能性が極めて高いです。
【重要】生産・販売状況について
公式サイトや主要な取扱店の情報を確認したところ、現在は生産上の理由により販売が休止されており、再開の目処は立っていないとの記述が見受けられます。そのため、正規のルートで定価購入することは極めて困難になっています。
検索候補に「売ってない」「販売終了」というワードが並ぶのは、単なる噂ではなく、この「生産休止」という事実に基づいていたのです。私も再販を心待ちにしているファンの一人として、公式サイトの更新を日々チェックしていますが、今のところ具体的な再開のアナウンスはありません。
東京駅などTAICHIRO MORINAGA店舗
かつてハイクラウンは、「TAICHIRO MORINAGA」の直営店で購入することができました。特に有名だったのが、東京駅グランスタやNEWoMan新宿、大丸神戸店などに展開されていた店舗です。
中でも東京駅の店舗は「2坪ショップ(2 Tsubo Shop)」と呼ばれ、森永製菓創業当時の工場がわずか2坪だったことにちなんだユニークなコンセプトショップでした。ここでは全種類のハイクラウンが美しく陳列され、好きな味を組み合わせてギフトボックスを作ることもできました。
しかし、前述の通り現在は生産休止中のため、これらの店舗スペースに行ってもハイクラウンの棚は空、もしくは店舗自体が別のブランドに入れ替わっている可能性が高いです。
もし東京駅へ行かれる際は、他の森永製品や限定スイーツも魅力的ですので、そちらをチェックしてみるのも良いかもしれません。東京駅限定のお土産情報については、以下の記事でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
通販やAmazonでの在庫状況
「実店舗がないなら通販で買えばいい」と考えるのが自然ですよね。しかし、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどの大手ECモールを徹底的に調査しましたが、こちらも在庫状況は非常に不安定かつ厳しいものでした。
稀に在庫を持っているショップが見つかることもありますが、多くの場合、「生産終了品」としてプレミア価格がついているケースが多々見受けられます。定価の2倍〜3倍、場合によってはそれ以上の価格で販売されていることもあります。
もし通販で見つけたとしても、以下の点には十分注意してください。
・賞味期限が切れていないか、または極端に短くないか
・保存状態は適切か(チョコレートは温度変化に弱いため)
・送料を含めた総額が許容範囲内か
定価やギフトセットの値段と価格推移
もし再販された場合や、運良く適正価格で販売されているものを見つけた場合の判断基準として、正規の価格情報をお伝えしておきます。TAICHIRO MORINAGA版としての定価は以下の通りでした。
| 商品形態 | 参考価格(税込/税別) | 備考 |
|---|---|---|
| 1本(バラ売り) | 238円(税別) | 自分へのご褒美に最適なサイズ。タバコ型パッケージの基本形。 |
| 3本セット | 864円(税込) | 「こだわりのミルクセット」などテーマ別の詰め合わせ。ギフトとして最も人気。 |
| 8本セット | 2,000円〜2,500円程度 | 全種類を楽しめるコンプリートBOX。専用の化粧箱に入っており高級感抜群。 |
| 特別仕様(有田焼コラボなど) | 2,300円〜 | 器とセットになった贈答用やインバウンド向けの特別パッケージ。 |
昭和の頃の70円や、その後の200円という価格を覚えている世代からすると「高くなったな」と感じるかもしれません。しかし、これは単なる値上げではなく、原材料や製法を根本から見直し、百貨店スイーツとして通用するクオリティに仕上げた「プレミアムライン」としての適正価格なのです。
メルカリでのカードや空箱の相場

チョコレート自体が入手困難な一方で、二次流通市場では「フラワーフェアリーカード」や「当時の空箱」が活発に取引されています。メルカリやYahoo!オークションを見てみると、その熱量は衰えておらず、むしろ希少価値が高まっているようにも見えます。
- フラワーフェアリーカード(単品):
1枚あたり300円〜1,000円程度で取引されています。特に人気の高い「薔薇の妖精」や、自分の誕生花、イニシャルのカードなどは指名買いされるため、高値になる傾向があります。 - カードコンプリートセット:
シリーズが揃っているものや、専用アルバムに入った状態の良いものは、数千円〜1万円を超えるプレミア価格で取引されることも珍しくありません。 - 当時の空箱:
中身が入っていなくても、昭和レトロな資料としての価値があります。状態が良ければ1,000円〜2,000円程度で取引されることもあります。
もしご実家の押入れや勉強机の奥に、当時のカードや箱が眠っているなら、それは単なるゴミではなく、コレクターが喉から手が出るほど欲しいお宝かもしれませんよ。
伝説のハイクラウンチョコレートを楽しむ
ハイクラウンチョコレートは、単なるお菓子という枠を超え、高度経済成長期の記憶や、少女時代のときめきを内包した特別な存在です。現在は生産休止中ということで、手軽にコンビニで買って味わうことは難しくなっていますが、そのブランドストーリーや美しいパッケージ、そしてフラワーフェアリーの世界観は今でも色褪せません。
TAICHIRO MORINAGAブランドはこれまでも、バレンタイン時期などのイベントに合わせて限定復活することがありました。「もう二度と食べられない」と諦めるのはまだ早いです。公式サイトやSNSでの再販ニュースをウォッチし続けましょう。
またいつか、あのタバコ型の箱のミシン目をペリペリと開けて、甘くてほろ苦い「大人の贅沢」を楽しめる日が来ることを、私も心から願っています。
